はじめに

便秘はいくつかの種類に分けられます。便秘の分類はいろいろですが、ここでは代表的な便秘の分類について説明します。

機能性便秘と器質性便秘


出典:便秘の種類と原因 | がんとつきあう/便秘 | がんを学ぶ
便秘は原因や発症の仕方、どのようなメカニズムで便秘の状態になるかの違いから大きく2つの種類に分けられます。機能性の便秘と器質性の便秘です。これらの便秘の状態の違いによって治療方針や治療薬も変わります。

機能性便秘

機能性便秘は主に胃や小腸、とくに大腸などの消化管の働きが悪くなることで、腸の動きが異常になって起こる便秘です。具体的には便が作られる過程や排便の仕組みに問題があって起こります。病気に由来するものではなく、生活習慣が原因であることが多いのが特徴です。病気が原因ではないので、生活習慣を改善することで症状がよくなることが期待されます。

器質性便秘

器質性便秘は例えば大腸がんがあるなど、腸そのものに病変があり、それが原因で腸が狭くなっているなど、物理的な理由による通貨障害が原因の便秘です。
器質性の便秘はさらに2つに分けることがあります。器質性便秘の中でも腸が狭くなっていることが原因で起こる便秘である器質性・狭窄性便秘と腸に狭くなっている部分はないが便秘になっている器質性・非狭窄性便秘です。

機能性便秘は急性便秘、慢性便秘、医原性便秘に分けられる

機能性便秘はさらに3つに分けられます。一時的に便秘になるけれどもすぐに治り、そのあとは何ともない急性便秘、便秘の状態が一過性ではすまずに日常的に長く続いている慢性便秘、薬の副作用など、医療行為をうけたことが原因でおこる医原性便秘です。

慢性便秘は弛緩性便秘、痙攣性便秘、直腸性便秘に分けられる

慢性便秘はさらに3つに分けられます。大腸の蠕動運動が弱くなったり、腹筋の筋力低下が原因で便を肛門から押し出すことができなくなることが原因で起こる弛緩性便秘、ストレスや生活環境などの影響が原因で自律神経の働きが乱れ、大腸がひきつったような状態になり、蠕動運動がうまくいかなくなり、便の通りが悪くなって起こる痙攣性便秘、直腸という大腸の出口付近まで便が問題なく運ばれるものの、便意がうまく感じられないために最後の排便がスムーズにいかない直腸性便秘です。

その他の便秘

これまでに機能性便秘、器質性便秘についてみてきましたが、これに含まれていない名前がついている便秘があります。それは特発性便秘、続発性続発性(症候性)便秘、食事性便秘、薬物性(薬剤性)便秘です。

特発性便秘と続発性(症候性)便秘

特発性便秘は機能性便秘と同じような意味で用いられ、続発性便秘は器質性便秘と同じような意味で用いられることがあります。ですので、分類によっては便秘を特発性便秘と続発性便秘に分けているものもあります。しかし、その言葉だけをきくと特発性と続発性は、それぞれ機能性と器質性とは目に浮かぶ印象が少し異なります。
本来、特発性という言葉は、原因がわからない場合に用いられ、続発性や症候性は何か別の疾患に引き続いて起こったり、ほかの病気の一症状として起こるというような意味があります。機能性便秘は原因となる目に見える病気がないという意味で、特発性便秘とイメージが重なりますが、続発性(症候性)便秘には甲状腺機能低下症による便秘なども含まれ、これは器質性便秘とはいわないでしょうから、続発性便秘と器質性便秘は一部、重ならない範囲があるといえるでしょう。

食事性便秘

歯でかみ砕く必要もないようなやわらかい食べ物ばかり食べていると、大腸に刺激がなくなります。刺激がなくなると大腸は機能が衰えます。このように、食物繊維がたりないなど、消化管への刺激が少ない食べ物ばかりたべていることで大腸への刺激が不足し、大腸のはたらきが弱まることでおこる便秘が食事性便秘です。器質的な病院はないので、分類によっては機能性便秘に含んでいる場合もあります。

薬物性便秘

薬が原因で起こる便秘を薬物性便秘といいます。有名な薬に咳止め(リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン)、向精神薬、高パーキンソン病薬、降圧薬(カルシウム拮抗薬)、マクロライド系抗菌薬、オピオイド系鎮痛薬などがあります。

その他の便秘の分類

便秘の分類は細かい部分で分け方に違いがあります。下にその他の便秘の分類をのせておきます。

出典:機能性便秘の原因と症状|消化管運動機能改善委員会|大日本住友製薬

まとめ

便秘の定義も明快で分かりやすいものではありませんでしたが、便秘の分類も一部がかぶったり、あいまいな部分が残ります。しかし、大まかなことが理解でき、自分の便秘のタイプが大雑把に分かり、最短距離で便秘を解消するのがこのサイトの目標です。完璧主義的にならずに8割理解で次に進み、自分の便秘の特徴に応じた対処法で便秘対策をしていただければと思います。

 
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